小さい頃から「いろんな人」になりたかった。
かっこいい人、
みんなに好かれる人、
モテる人、
運動神経がいい人。
全部中途半端な自分が嫌で嫌で仕方なくて。
いろんな人の真似をした。
かっこいい人の髪型にしたり、
モテる人の服を真似したり、
ランニングしたり、
話し方を真似したり。
とにかくいろんな人のいいところを奪いたくて、 奮闘していた。
気がついたら、自分がなくなった。
自分ってなんなのかわからなくなり、
自分のしたいことや、将来の夢も無くなった。
僕は、幼稚園の時に短冊に書いた
「サッカー選手になりたい」以降、僕は夢を抱かなくなった。
この状態は大学生になると拍車がかった。
いろんな人に会う機会が圧倒的に増えるからだ。
お酒に詳しい人に会えば、お酒が詳しくなりたい。
そのため、barに通ってみるがお酒が苦手で断念。
ギターを弾ける人に会えば、ギターを弾けるようになりたい。
そう思って、アコギを買うが一曲も引くことなくホコリだけ被った。
自分でビジネスしている人に会えば、憧れた。
いろんなこと調べたが、何も始めなかった。
欲しいもの、 なりたい人は増えてゆく。
でも、何者にもなれてない自分がすごく嫌だった。
話はここからが重要になる。
「何者」になろうとしたことによって、
僕は何者にもなれなかっただろうか?
僕はそうではないと思う。
何かになりたいと願うのは、悪いことではない。
その理由の1つに、ある「技術」を身につけれたから。
—————-
高校生の時、
僕のなりたい人の中にAくんがいた。
Aくんはクラスの人気者で、 女子からも人気があった。
そんなAくんを憧れていた。
話し方、歩き方、考え方、いろんなことを分析した。
とにかく毎日近くにいて、話した。
いろいろその人が好かれる理由なども徐々にわかってくる。
1つ目、『いつも楽しそう』
楽しそうな場所に人は集まりたがる。
だから、常にAくんの周りには人が集まっていた。
その影響から、僕はできるだけ楽しそうなに見えるように
笑顔のトレーニング、声色などをした。
2つ目に、『陰口、悪口を言わない』
Aくんは絶対に悪口を言わなかった。
誰かの不満などを聞いている時も頷くだけ。
話の輪に入ることはしなかった。
そうすることで、
僕はAくんのいいところを学ぶことができた。
そして、今でもそれは生かされている。
いつも楽しそうなこと、
おもろいことを考えるようにした。
陰口や、悪口は言わないように。
先ほどのある技術とは、「パクる技術」だ。
とにかく真似をした。
自分もA君のようになりたくて。
これは今でも生かされている。
例えば、僕が「いいな」と感じた人の本は全て読む。
音声や全て。 話し方も、使う言葉も真似する。
(そのせいで関西弁が自然と出てしまうように笑)
そうすることで、その人の思考をインストールする。
何かになろうとすることで僕はパクることが上手くなった。
僕は皆、何者かになろうと頑張っているのだろうと思う。
もがきながらも何かを見つけるために動いている人が、
結果的に「自分らしさ」を手に入れているのだろう。
「何者になりたい」と思い、
いろんな人に劣等感を抱きながらいろいろ試した。
その経験は必ず生きているはずだ。
「何者になりたい」と思うことは、悪ではない。
何かにならなきゃいけないわけじゃない。
どんどん自分がなりたい人になればいい。
あなたがそう願えば、そして動き出せば。
「何者」になろうとしてもいい。
ただ、自分のいいところは無くさないようにして欲しい。
僕はいろんな人のいいところを見過ぎて、
自分には何もないと感じ、自分を見失ったから。
自分の劣等感に苛まれて、いいところも消してしまった。
一度消してしまうと、復活するのは大変だ。
自分のいいところを思い出す時は大変だったから。
いろんな人のいいところをどんどんパクれ。
そして、学べ。 自分が好きな共通点を探せ。
そして、楽しく生きて欲しい。
自分を着こなせ。誰かの服ばかり着なくていい。
楽しく、あなたらしく生きていこう。
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